非定型抗精神病薬による肥満,耐糖能障害と糖尿病性ケトアシドーシス

摘要

非定型抗精神病薬のプロトタイプといえるclozapine (本邦では開発中)は,治療抵抗性統合失調症患者の約40%に効果をもたらし,錐体外路系副作用もほとhど呈さないという利点があり, 1990年よりわが国を除いた世界各国で汎用されている。しかし顆粒球減少症,けいれh間値の低下による発作などの重大な有害事象は開発当初の1970年代より報告されており,その使用にあたっては十分な配慮を要することとなった。