非接触給電利用LED負荷群への同期協調制御の研究（その1）－時分割周波数制御による多様な発光パターンのしくみ

摘要

電磁誘導による非接触給電の研究が多様な視点で行われている．本研究は，着脱·移動自在の置くだけ給電の特性を活かしながら，グループ分けされた多数の独立負荷に対し異なる挙動制御を行う研究である．特にコストやサイズに制約のある応用に対し，安価かつ省部品で可能なしくみを検討する．この応用としては例えば微弱磁界によるLEDイルミネーションがある．数十を超える小さな個々のLED素子に対し，全素子を単にオンオフするだけでなく，グループ分けを行い異なる多様な発光パターンのしくみを考える．個々のLED素子が小さな受電コイルを持つ独立負荷になっており，1次コイル面上への配置形状や間隔，発光色の組み合わせで極めて多様な見せ方が可能になる．これを実現する方法として本稿では，各受電コイルに共振コンデンサを組み合わせて，送電コイルの周波数制御による同期協調制御を提案する．2つのグループに対し3種類の周波数の時分割切り替え制御により4通りの発光パターンを作り出せるしくみと実験結果を述べる．