海外エネルギー事情 63 フランス - 海外ではインドのEPR建設で前進

摘要

フランスの原子力は、国内では原子力発電量が計画外停止で低下するなど厳しい状況が続いているが、海外での新規建設では、英国に続きインドでの欧州加圧水型炉（EPR）建設プロジェクトが進展を見るなど、ポジティブな動きが出てきた。まずフランス国内での既設炉を巡る状況は、依然として厳しいものがある。大手のフランス電力（EDF）は、国内総発電設備一·三億キロワットの約半分を占める六三〇〇万キロワット、五八基の原子炉を抱えるが、二〇一八年三月一六日現在、一二基が運転停止中であった。理由は通常の燃料取替えに加えて、原子炉部品関連書類改ざhについての調査と検査の長期化、蒸気発生器での炭素偏析問題などによる計画外停止で、二〇一七年の原子力発電量は前年比一·三%減の三七九〇万キロワット時と、二〇〇〇年以降の最低を記録した。