弱いIDベース署名方式に基づいたEUF-CMA－安全なディジタル署名方式の構成法

摘要

2004年にCanettiら[6]によって，IND-ID-CPAという弱い安全性しか持たないIDベース暗号(IBE)を用いて，IND-CCAという強い安全性を持つ公開鍵暗号(PKE)を構成する方法が提案された．その後，IBEを用いてPKEを構成する方法がいくつか提案されている[7][8]．また，[1][9]において，Yang CuiらはIBEの安全性とDSの安全性の関係を調べている．このように，これまでIBEとPKEの関係，IBEとDSの関係についての研究が盛hであるが，IBSとDSの関係についての研究は発表されていない．本稿では，弱い安全性しか持たないIDベース署名(IBS)を用いて強い安全性を持つディジタル署名(DS)を構成する方法を提案する．