深度センサーと加速度センサーを適用した転倒バランス装置の評価

摘要

高齢者が転倒骨折後に寝たきりとなり、健康寿命低下をまねく場合がある.そこで転倒の1要因であるバランス機能を計測し、転倒リスクを早期発見する計測方法を提案した.評価方法は、ロンベルグ試験に基づいて両足立ちと片足立ちで、頭部動揺と足圧動揺を30秒間計測するものである.本研究では立位姿勢の頭部動揺に着目し、深度センサーで頭部の位置マーカーを追従する方法と、加速度センサーで直接頭部動揺を計測する方法で比較検証した.深度センサーは赤外光により3次元座標情報を抽出し、加速度センサーは4元数の情報をBluetooth4.1LEで通信した.結果、バランス検証に加速度センサーがより有効であるが、深度センサーと足圧センサーを併用することで、姿勢検知など観点から相乗効果が得られることを示唆した.