APDを用いたM値EWOqMPSC光CDMAシステムに関する一考察

摘要

光CDMA方式の一つである2値EWO－MPSC方式は，同期システムにおいて他ユーザ干渉による誤りを完全に取り除く方式であり，理想的リンクでは多重音数に関わらず誤りが生じないことが報告されている．さらに，2値EWO－MPSC方式における多値数を一般化したM値EWO－MPSC方式（2 ≦ M ≦ p，PはMPSCを生成する素数）も，同期システムに適用した場合，他ユYザ干渉による誤りを完全に取り除けることが明らかになっている．本研究では，値RWO－MPSC方式において，受信側でアバランシェフオトダイオード（APD）を使用することを仮定し，そこで生じるAPD雑音および熱雑音を考慮した誤り率特性を，計算機シミュレーションと解析約手法によりにより評価する. ただし，APD雑音および熱雑音はガウス分布に近似できるものとする．評価の結果，光子数を増加させることにより，雑音を考慮しない理想的リンクにおける誤り率特性に近づくことが示された．