Frequency selective surfaceを利用した電磁波吸収体の電磁波吸収機構

摘要

表面にFrequency Selective Surfaceとして機能する周期的に配列された導体パターン層，吸収層，後面の反射層で構成された電磁波吸収体（パターン吸収体）の電磁波吸収メカニズムが調べられた．導体パターンは，その周期性により吸収層内に形成される共振器の共振周波数が吸収される電磁波の周波数に調整されたサイズを有している。電磁波がパターン吸収体に入射した場合の電磁波のエネルギーの流れをポインティングベクトルにより計算する方法を提案した。電磁波が導体パターンに垂直に入射した後にパターン面に沿って流れて，パターン端部にて半周するように向きを変えて電磁波吸収体の内部に入る電磁エネルギーの流れの存在を明らかにした。