有機TFT駆動液晶表示素子のフレキシブル基板上への試作

摘要

有機TFT駆動ポリマー分散液晶(PDLC)表示素子をプラスチック基板上に試作した。 TFTのゲートリーク電流低減·高耐圧化を図るため、ゲート絶縁膜をTa{sub}2O{sub}5と高分子材料ポリビニフェノールのスタック構造にすることを提案した。 作製したTFTは、ドレイン電圧5V 以下で良好な電流飽和特性を示し、移動度0.4［cm{sup}2/v·s］、電流ON/OFF比10{sup}5が得られた。 また、リーク電流を低減させることで、従来の低電圧飽和特性に加えゲート耐圧を15V程度まで向上させることができた。 また、TFTの湾曲特性を評価したところ、曲率半径20mm以内であれば動作することが明らかになった。表示素子作製においては、開発した2層のパッシベーション膜を用い、液晶による小TFTの特性劣化を抑えた。 試作した表示素子において、データ電圧10V、ゲート電圧13VでPDLCの透過率を変調でき、10:1のコントラストを得た。