ビル安全·安心環境確保のための電気設備：災害時の社員·家族の安否確認

摘要

地震などの大災害時，企業にとって最も重要となるのが，被害状況の把握である。 中でも社員や社員の家族の安否確認については，災害の発生時刻により状況が変化するため難しい課題である。 また，災害発生時には外部から被災地への安否確認，見舞い，問合せなどの通話が増加し，被災地への電話がつながりにくい状況（ふくそう）になることがあり，安否確認に多大な時間と労力がかかることになる。また，企業は災害発生時において様々なリスクにさらされることになる。 事業を中断させることなく早期復旧を可能にするため，平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法，手段などBCP（事業継続計画）の策定が進められている。 社員などに対する災害時の安否確認システムについても，BCPの一環として速やかに被害状況を把握できるツールである。 ここでは，主に社員や家族の安否を確認できる災害用伝言板サービスなど（災害時の声の伝言板）におけるNTTグループの一例と安否確認システムの概要及び緊急地震速報実証試験の動向を紹介する（図－1）。