電力品質適正化を目的とした高圧受電設備の設計ど運用に関する調査研究

摘要

中部支部では，中部電力㈱からの委託により，2016年度に「高圧需要家の受電設備における電力品質の現状に関する調査研究」を実施した。本調査研究では，2013年に改定された「高調波抑制対策技術指針(以下，指針）」に対する電気設備設計者の認識·対応状況を調査するとともに，過去に実測した配電系統を再度測定し，高調波電圧の年次変化の要因等をシミュレーションにより分析した。2017年度は，「電力品質適正化を目的とした高圧受電設備の設計と運用に関する調査研究」として，実測データに基づき構築した配電系統モデルを用いたシミュレーションモデルにより，配電系統全体の電力品質を適正に維持するための，望ましい受電設備の設計と運用のあり方を検討した。本稿では，主として2016年度に実施した設備設計者に対するアンケートの実施結果と2017年度に実施した配電系統モデルを用いたシミュレーション結果の一部を紹介する。