均一拡散混合によるバルク燃焼法UNIBUS (Uniform Bulky Combustion System)－燃焼法の特徴と今後の研究ポイント

摘要

本燃焼法は，ディーゼルエンジンの排出ガス浄化のための継続した研究活動から生まれてきた。筆者らは1980年当初から，ディーゼル拡散燃焼に起因した黒煙，微粒子，NO{sub}x 排出を徹底して減らす工夫を行ってきたが，その過程で拡散燃焼の特徴である輝炎燃焼を比較的低圧噴射（約20MPa）で青炎燃焼に変えることができることを示した。その時期は超高圧噴射〔約100～120Mpa〕が研究の先端になっていたときであるが，PZT駆動の蓄圧式噴射により，高応答で，かつ矩形噴射率を使い，高々20MPaの噴射圧力で青炎燃焼が実現できた。 燃焼の可視化解析を行うことにより，重要な手がかりが得られた。 燃料噴霧全体の時間的発達が早く，しかも十分に蒸発する前に燃焼室空間に広がり，理論等量比に近い局所的混合気の割合が増大，その範囲は燃焼室空間に広がっていることが分かってきた。