個人の推薦に基づく個人間情報共有モデル

摘要

本論文では個人の推薦に基づく個人間情報共有モデルについて提案する．本論文で提案するモデルにおける個人間の情報共有とは，二者が単にその情報のコピーを手にするだけではなく，両者の間でその文献の有用性についての認識が得られることであると考えている．情報の有用性は個人毎に異なるものであるが，知人との間であれば相手にとって有用であろう情報を推薦することが可能である．また知人からの推薦を受けて個人はその情報の価値を推定することが可能である．本論文で提案するモデルでは，入手した文献を推薦すべき他者を発見する手法と，他者から受け取った評価情報を用いて情報の有用性を定める手法とを同時に取り扱う．