都市ガス利用機器のエコデザイン化を目指して：家庭用ガス機器のライフサイクルアセスメント

摘要

20世紀は大量生産、大量廃棄の社会であった。 21世紀では、資源を再利用し地域および地球環境を改善、保全してゆく資源循環型社会への転換が不可欠であることが社会の共通の認識となりつつある。 こうした社会では社会資本から消費財、耐久財、サービスに至るまで製造から使用、廃棄の際の環境に及ぼす影響を考慮した設計が欠かせない。 ライフサイクルアセスメント(Life Cycle Assessment: LCA)は製品などの環境負荷を定量的に把握する方法として今や企業の製品設計に欠かせないものとなりつつある。 本稿では、まず都市ガス事業者がこれまで行ってきたガス機器類のエコデザインに対する取り組みを紹介し、次に家庭用耐久消費財の中でも日々利用される都市ガスを燃料とするガス機器に対してこのLCAを用いた評価について紹介する。