CO{sub}2炭層固定技術

摘要

石炭層を利用したCO{sub}2固定の基礎事項と世界のプロジェクト状況についてまとめた。 ECBMRは石油のEORに比べるとまだ歴史が浅い。 これまでCO{sub}2炭層固定のプロジェクト推進の過程でいろいろな現象が解明されてきている。 また、一方で新しい課題も出てきている。 解明された点としては、超臨界CO{sub}2の石炭への吸着がある。 また新しい課題としては、ガス吸·脱着による石炭の膨張·収縮メカニズムの解明などがある。 いずれのCO{sub}2地中固定プログラムに対しても言えることであるが、CO{sub}2固定プロジェクトの経済性を左右する要因は、現在の技術·経済状況下ではCO{sub}2供給コストである。 石炭は世界各国に普遍的に賦存する資源である。 ECBMRは、CDMなどの経済的なインセンティブを与えることにより、多くの地域でCO{sub}2固定の1オプションとして採用が可能であると思われる。先に述べたように、ECBMRの歴史はEORに比べるとまだ浅い。 今後、現在の技術課題が解決され、またInnovativeな技術開発により、実現性の大きいCO{sub}2地中固定方法となっていくものと思われる。