チタン合金の液体窒素環境における超音波疲労の非破壊評価

摘要

極低温環境における超音波疲労試験時の疲労進展挙動のその場観察を目的に、非破壊評価システムを開発しTi-5Al-2.5SnELI合金を対象に実験を行った。実験は、液体窒素中に設置した試験片に超音波ホーンを介して20kHzの振動負荷を与え、広帯域レーザ振動計により試験片端面の振動を500Hz～2MHzで検出した。連続波形収録後に、連続FFT解析及び30kHzバイパスフィルタ適用波形よりAE事象の抽出を行った。その結果、超音波疲労試験では油圧サーボ疲労試験に比べて破断寿命が1桁程度長く、非線形超音波では分調波に変化が見られ、AEでは単一周期中ではなく複数の周期に検出された。