Tailor-based総頸動脈モデルの血流シミュレーション

摘要

ヒト血管の形態（径，分岐部位置，内皮性状，機械的性質など）は各人により異なっている．若年時はこれらの相違は，動脈硬化の進行などに及ぼす影響は少ないが，年齢とともに脂質物質蓄積の増加，内壁面粗さ，分岐部の脂質物質蓄積増，血管蛇行など変化していくので，現状の形態の計測とその形状に対する血流挙動との関係は重要となる．本研究は各人の頸動脈血管の4次元的形態計測，血流挙動解析による現状，近未来のプラーク初生，動脈硬化進行との関係を評価するTailor-based総頚動脈モデルの血流シミュレーションを確立する事を目的としてソフト開発などを行っている．今回は主として数学モデルについて報告した．