SQID 非破壊検査装置を用いた金属配管のリモート·非接触検査実現可能性の検討 その2

摘要

我々は，超高感度な HTS-SQUID 磁気センサを用いた非破壊検査装置を適用する，配管を対象としたリモート·非接触検査技術の開発を行っている．今回，送信器にねじれ波 T（0,1）モードを発生できるニッケル薄板と励磁コイルを組み合わせた磁歪式送信器を導入し，受信側にはニッケル薄板のビラリ効果で振動を磁気信号に変換して HTS-SQUID と組み合わせ，HTS-SQUID によるガイド波非接触検出を試みた．この結果，T（0,1）モードの超音波ガイド波の透過波や反射波を HTS-SQUID グラジオメータで非接触検出できることが示された．また，超音波ガイド波の反射波が総距離約50 m 伝達していることを検出できたこと，HTS-SQUID グラジオメータの向きは励磁磁場の振動方向と同じ軸方向に設定した方が信号を大きく検出できること，リフトオフの増加に伴い磁気信号は距離の 2 乗分の 1 で減衰すること，電流振幅に磁気信号強度は比例し，電流周波数に依存性を持つことが明らかになった．