曲げおよびねじりが同時に作用するコンクり－ト充填矩形断面鋼管のファイバー応力ーひずみ関係に関する実験的研究

摘要

本研究では，曲げ,あるいは，曲げおよびねじりが同時に作用するコンクリート充填鋼管の耐荷力実験および数値解析を行い，以下の主要な結果を得た．曲げのみが作用する実験供試体CS－B，およびねじりに比べて曲げが卓越して作用する実験供試体CS－BTlは，引張側の鋼フランジにおけるひずみ硬化現象が終局強度に与える影響が大きく，実験供試体CS－Bの終局曲げモーメントの実験値は計算による全塑性曲げモーメントの約1409あ，および実験供試体CS－BT1では約136％になった．ねじりが卓越して作用する実験供試体CS－BT2およびねじりのみ作用する実験供試体CS－Tの終局断面力の実験値と計算全塑性断面力との差は，2．9％であり，両差の差は良好に一致した.充填コンクリート断面の引張領域で，引張ひずみが引張強度に相当する終局引張ひずみまでの範囲内の剛性は，全断面のねじり剛性に比べて小さいため，その部分のねじり剛性を考　 慮した解析結果は，考慮しない解析結果とほぼ同じ結果となった．