打込み式高力ボルトを用いたストップホール法による面外ガセット溶接継手の疲労亀裂補修効果

摘要

（1）打込み式高力ボルトを用いたボルト締めストップホール法で補修したモデル試験体の応力測定試験を行い、ボルト軸部の応力伝達によってストップホール先端近傍の応力集中が緩和されることを確認した。 （2）打込み式高力ボルトを用いたボルト締めストップホール法により補修した面外ガセット溶接継手の疲労強度は、溶接のままの場合やストップホール法により補修した場合よりも高く、従来のボルト締めストップホール法と比較しても板厚12mmで同等、板厚25mmでは補修効果が高い。（3）打込み式高力ボルト軸表面の突起は、ストップホール壁にキズをつけ、補修効果を低減させる要因となる。 （4）高力ボルトを用いたボルト締めストップホール法の疲労強度は母板が厚くなると低下するが、打込み式高力ボルトを用いた場合の疲労強度は母板厚の影響を受けにくい。