グリッドコードの意義と取り組み

摘要

グリッドコードは，電力システムに接続されたすベての設備が順守すベきルールを包括的に定めたものであり，電力システムにおいて適切な設備形成を確保し，3E+Sを満足する電力システムの運用のための規制的手法でもある．IEAによれば，グリッドコードとは，「電力システムや市場に接続された資産が遵守しなければならない幅広い一連のルールを網羅した包括的な条件であり，その制定目的は費用対効果と信頼性の高い電力システム運用を支援すること」とされている．電力システムには，社会活動を支える基盤として安定供給，経済性，環境性そして安全性（Energy Security, Economy, and Environment + Safety．以下，3E+S）の確保が求められる．電力自由化により，垂直統合型のビジネス形態から市場化への変化に伴い，発電·小売り，規制部門である送配電，システム運用などそれぞれの分野においてプレーヤーの種類·数共に増加している．