サボニウス風車（偏風板と羽板付近の流れ）

摘要

サボニウス風車は、例えば農業用の揚水、水中への酸素供給用などとして使用される。 屋外設置の場合の問題点は、大気乱流境界層が作る風速、風向の変動である。サボニウス風車は風向の影響を受けにくい構造であるが、さらによく回転させるために集風装置を設置する。 集風装置の形式はダクト内流れで使用されている急拡大管形式とするもの、案内羽根を設けるもの、偏風板を設けるものに大別できるが、いずれも風向の影響を受けることが欠点とされている。 サボニクス風車の羽根は、駆動側の羽根である進み羽根と風車抵抗を発生する戻り羽根わ2枚の羽根からなる。 風車の回転力を高めるための手段は、文献より戻り羽根に発生する風車抵抗を減らすこと、進み羽根に向かう流れの速度を速めることの2つに要約できる。 偏風板形式と急拡木管形式は、主に戻り羽根に作用する流れを操作するものである。案内羽根形式は上記両方を操作する装置である。 本報告は偏風板形式について調べる。