新電力ネットワークシステム実証研究（電力ネットワーク技術実証研究·品質別電力供給システム実証研究）

摘要

環境への貢献と電力自由化による経済活動の活性化を図るため，新エネルギー等の分散型電源の導入が自由に行えることや，新エネルギーを主体とする分散型電源を活用した将来的な電力安定供給のあり方を明らかにしていくことが要望されている．これに対し，我が国では長期エネルギー需給見通し（2001年7月）において，2010年時点での供給サイドの新エネルギーの導入目的として，原油換算で1,910万kl（1999年度比約3倍の導入量）を掲げており，今後，新エネルギーによる分散型電源の導入は益々進むものと考えられる．また，電力自由化の進展と相まって電力供給形態についても多様化していくものと考えられる．しかし，既存の電力系統に新エネルギ「による分散型電源を大量に連系するためには，系統電力と分散型電源の調和を図るための技術開発が不可欠である．また，電力の供給形態の多様化やIT機器の普及に伴う電力安定供給や電力品質に対する需要家ニーズの高度化に対応するためには，これに適した電力供給形態と対席技術を検討する必要がある．