日本型風力発電システム：小形風車の設備利用率と発電量表示

摘要

世界規模で太陽光発電の普及拡大が続いている．日本では，2005年までに288.735件（平成17年度の太陽電池メーカーの販売実績）を達成．世界では，ドイツが2005年の単年度で，635MW（日本では290MW）達成したことによって累計1429MWとなり，我国を僅かに追い越して世界一の伸びを示した．まさに地球温暖化抑止を担う新エネルギー源として，確固たる地位を得たことになる．こうした中で，日本の小形風力発電の普及は遅々として進hでいない．1970年代，小形風車が市場に出現して以来，35年もの歳月が経過しているにもかかわらず，依然として低迷した状態が続いている．世界では，このところEU諸国や米国などで，国や州による小形風力への支援や，いわゆる系統連系の自由化が進み，本格的な動きが見えてきている．そこで，日本の小形風力業界の現状と将来について，この機会に見直すことで，今，小形風力が市民権を得るための必要条件を検証し，真の普及を目指す足がかりを「提言」としてまとめてみた．