日本の輸出回復はいつか～欧米の需要増に期待

摘要

日本の貿易収支は2008年後半から09年初旬にかけて大幅に悪化した。輸出が機械機器を中心として，世界需要減速により大きく落ち込hだためだ。最近では，在庫調整の進展や新興国の意気回復に伴い，持ち直しの動きが出できている。特に最大の輸出先，中国向けの回復が顕著だ。ニただ，中国向け輸出は中間財が中心であり，中国のみによる牽引では日本の輸出全体の拡大を維持することは困難である。日本の輸出の本格的な回復には，最終需要地である米国の立ち直りが不可欠であり，当面は盛り上がりを欠く状態が続く。