サービス産業の視点で見たビジネス環境

摘要

近年、日本のサービス産業の海外展開のニュースを目にする機会が増えた。とはいえ、ジェトロによるサービス産業に関するアンケート調査によると、日本企業が事業展開先として重視しているのは東アジアや東南アジア諸国、そして米国である。事実、日本企業による海外進出先の割合（複数回答）は、中国（63.4%）、タイ（40.5%）、米国（33.2%）などとなっており、中南米地域の二大大国であるメキシコおよびブラジルでさえ、それぞれ8.8%、4.2%と、比較にならないほど低い。それでも中南米市場には、サービス産業の展開先市場として注目すべき条件も多い。