米EU間の巨大FTAが交渉入り

摘要

現在、米国ワシントンDCとベルギー·ブリュッセルを席巻する語がある。TTIP（ティーティップ）だ。米EU間のFTA、いわゆる環大西洋貿易投資パートナーシップのこと。そのTTIPが実現した場合に期待される効果の一つが、規制の調和·相互承認によるコストの減少。これまでも規制問題はさまざまな枠組みで議論されてきたが、TTIPという法的枠組みをてこに問題改善への期待が高まる。産業界も積極的に提言を行っているが、今のところTTIPの妥結は、日米、日EU、米EUの主要三極間FTA（自由貿易協定）の中では最後になるとみられている（図）。