光ネットワークと光デバイス技術：通信用光コネクタの加工技術

摘要

光ネットワークを構築するためには、装置構成のための接続、装置と光ケーブルとの接続、端子盤、光ケーブル敷設のための接続、試験·測定のための接続換えなど、着脱が可能な光コネクタが必須である。 光コネクタはフェルールと呼ばれる部材に光ファイバを接着固定し、端面を研磨する工程を経てアセンブリされる。 この研磨されたファイバ端面同士を突き合わせて接続する構造のため、光コネクタの性能を決定するうえでも、アセンブリコストを決定するうえでもフェルール端面の研磨技術は極めて重要である。 一方、これら通信用光コネクタとしては、比較的着脱操作の機会が多く、繰返し着脱再現性が厳しく求められる単心系と、ケーブル施設時に接続した以外は障害発生時を除いて着脱操作の機会が少ない多心系とに大別することができる。 本稿では光コネクタの研磨技術について、誌面の制約上端面研磨の仕上がりが直接性能に影響する単心系光コネクタに絞って紹介する。