空調用2段式電気集塵装置の性能式と進歩－実用性能式とその応用

摘要

日本では1980年代以降花粉症の全国的蔓延と嫌煙意識が強まったことによって空気清浄機が急速に普及した．家庭用の小型の空気清浄機はコロナ放電部とエレクトレットフィルタの組み合わせた装置やHEPAフィルタ，ULPA フィルタのような，取り扱いの簡便な使い捨てフィルタ方式が主流である．一方，店舗や事務所などの大型の空気清浄機はエアコンに組み込hで用いられたりするため，圧力損失の低い2段式電気集塵装置が主流である．2段式電気集塵装置の構造を図1に示す．2段式電気集塵装置は前段のコロナ放電部で塵を帯電させ，後段の集塵部で集塵する．集塵部は高電圧を印加した陽極板とアースされた集塵極板との間に強い電界を形成し，帯電した塵をクーロンカを利用して集塵極板に引き寄せて集塵する．限られたスペースに設置される空調用2段式電気集塵装置の課題は小型化と高性能化であった．