液晶工場での使用済み現像液のリサイクルでクローズド·システムを構築

摘要

トクヤマとシャープは，液晶工場における使用済み現像液のマテリアルリサイクル技術を共同開発した。 シャープの三重工場で使用した現像液を，工場内の専用リサイクル装置で濃縮·回収し，これをトクヤマの専用工場で再生処理した後, シャープ三重工場で再使用するもので，液晶工場における現像液のクローズド·システムを構築する。 今年4月からの稼働が予定されている。 液晶パネル生産のフォトリソ工程では，TFT（薄膜トランジスタ）を形成するために，ガラス基板上の薄膜層を所定の形状に加工するが，フォトレジスト塗布彼の露光→現像の際に現像液を使用する。 この現像液は原液を希釈して使うので，使用済み現像液は原液に比べて量が多くなる。 しかもレジスト成分が溶け込hでいるので, これを濃縮·回収する際に大量の発泡が起きる。 このため消泡剤を投入するが，アルカリ性で不純物が多く混入されているのでリサイクル処理が極めて困難であった。