JMTRの照射利用高度化への技術開発に成功

摘要

日本原子力研究開発機構（原子力機構）は、ベリリウム金属微小球を充填した照射キャブセルホルダーを用いた、世界初の中性子照射環境制御手法の開発に成功した。これにより、世界の照射試験炉に先駆けて、利用者が求める中性子照射条件に対して、より満足が与えられる中性子場の掟僕に目処が得られた。この微小球は、これまで核融合炉ブランケットに使用される中性子増倍材料として日本ガイシと共同開発したもの。開発したキャップセルホルダーには、実際の運用では、1ホルダー当たり充填最大量の60％から80％の範囲でベリリウム微小球が充填される見通しで、1ホルダー当たり平均3キログラム程度が必要となり、材料試験炉（JMTR）全体では100個が設置される計画であり、全体では3トン程度のべリリウム需要が予想されている。