合組の極意は試飲から

摘要

"一本釣りの八ル"の異名をとる森田治秀さhが、茶の業界に足を踏み入れたのは、まったくの偶然からだつた。森田家は代々庄屋の家系で、父親(故人)は銀行員だった。高校の卒業をひかえた八ルさhは、每日のようにテレビから流れてくる学園紛争の報道に、大学進学をあきらめ、バイトで働きはじめる。そhな折も折、宇治で茶問屋を営む母の実家から、新茶販売の助つ人を頼まれる。これをキッカケに丁稚として入り、，茶師としてのキヤリァをスタ—卜させる。翌年には、有名な宇治の『茶かぶき』(闘茶会)にはじめて出場し、見事四位を射止める。その勢いをかって、府大会(満点通過)から全国茶審査技術大会へと進hだ八ルさhは、圧巻の初出場.初優勝を達成してしまう。昭和四十五年、ハルさh十九歳のときだった。