汎用インバータ用DIP-CIB

摘要

現代の製造工場において動力源であるモータは不可欠な基本部品であり，各々のモータの速度を調整し，又は有機的に複数のモータの速度を調整することにより全体の製造速度を制御する要求において汎用インバータもまた不可欠な基本装置である。 電力コストダウンが実感できるほどに省エネルギー効果が大きいという利点もあって，汎用インバータはここ20年で急速に普及し，産業分野の米とも言うべき市場を形成している。特に3.7kW以下のモータに対応する汎用インバータは過当競争ぎみながら市場規模が大きく，コストダウンの熾烈（しれつ）な競争の中にある。 ところが，新商品製造のための工場建設用キーパーツという傾向が強いことから，汎用インバータには常に革新される生産システムに対応するため食欲（どhよく）に新技術を取り込むという側面もあり，市場が成熟しても技術的成熟が許されないという特質を持っている。 この中にあって，設計自由度の高いIGBT (Insulated Gate Bipolar Transistor)モジュールは，インバータ技術開発力の温存，発展，又は将来技術の先取りのために，必ず一部機種に採用しておきたいパワーデバイス部品として根強い人気がある。今回開発した製品群"DIP-CIB (Dual In Line Package-Converter Inverter Brake)"は，トータルコスト削減の強い要求とその実現を支える大需要のある民生機器の世界で進化してきたDIP-IPM (DIP-Intelligent Power Module)のパッケージ技術をベースとし，IGBTモジュールという駆動調整自由度のある回路構成を持った製品である。