無線列車制御システムの最新技術と今後の展望

摘要

地上設備が主体であった従来の列車制御システムに代わり，無線伝送によって地上と車上を連携させて保安機能を実現する無線列車制御システムの実用化が進hでいる。無線列車制御システムでは，車上で在線位置を検知して地上へ無線で伝送するため，これまで地上にあった列車在線検知器（軌道回路）が不要となる。このため，地上設備が削減でき，メンテナンスの効率化やライフサイクルコストの削減が見込める。さらに，従来システムに比べ列車の詳細な位置が管理できるため，列車間隔短縮によって運行高密度化を実現する移動閉そくと呼ばれる列車制御方式を導入できる。