100Gbps長距離伝送技術

摘要

コヒーレント技術では，新たな検波方式と，強力な波形等化機能を持つ超高速LSI （Large Scale Integration）の採用によって受信感度向上，伝送性能劣化要因の補償を実現した。高利得誤り訂正技術では，デジタルコヒーレント方式と親和性の高い軟判定誤り訂正符号と硬判定符号を組み合わせた3重連接符号を適用し，従来の誤り訂正技術に比べ受信感度を約2dB向上させた。伝送設計技術では，実回線を高精度に模擬できる計算機シミュレーション手法や，伝送評価技術によって，長距離伝送するための伝送条件をチューニングすることで伝送性能劣化要因を事前に回避できるようにした。これらの技術を適用し，海底ケーブル／メトロネットワーク向け100Gbps WDM光通信装置を開発した。今後高速大容量伝送技術を継続強化し，より柔軟かつ省電力なネットワーク構築に貢献していく。