油圧エレベーターモダニゼーション“EleFine”

摘要

油圧エレベーターは，油圧ジャッキで駆動するため，顧客が，動きが遅い，電気代が掛かるといった不便を感じることがある。また，1999年のロープ式機械室レスエレベーターの市場投入以降，新設台数が大幅に減少しており，現在ではほとhど新設されていない。そのため，保守部品·技術を維持するコストが大きくなってきている。これまでは既設油圧エレベーターを完全撤去し，ロープ式機械室レスエレベーターを取り付ける方法しか改修メニューがなかったため，工期·コストの面で顧客の納得が得られにくかった。したがって，大幅な据付け工期短縮·コスト削減を可能にすることを目的に，既設油圧エレベーターの機器を流用した制御·駆動改修メニュー“EleFine（エレ·ファイン）”を開発した。本稿では，以下の開発内容について述べる。（1）エレベーター据付け工期短縮のための工法開発（2）既設機器流用，据付け工期短縮が可能となるレイアウト設計（3）既設機器流用での対応。