高断熱住宅への電動ブラインド活用技術

摘要

地球温暖化対策に関連して国のエネルギー基本政策では再生可能エネルギーの積極的な活用が提言され，住宅部門では省エネルギーと太陽光発電の普及を促進するゼロエネルギーハウス（net Zero Energy House: ZEH）施策が進められている。これに伴って従来より断熱性の高い，高断熱住宅が増加している。高断熱住宅では一般的に夏の冷房負荷が増加し，冬の暖房負荷が削減される傾向がある。ブラインド等の日射遮蔽設備は，冷房期間には日射遮蔽によって冷房負荷削減効果が期待できることや，暖房期間は日中収納して日射を室内に積極的に取り込むことで暖房負荷が削減されることが知られている。一方で24時間連続暖房する全館空調設備等を装備した高断熱住宅では暖房期間中の日中には，日射によって室温が過剰に上昇するといった問題が顕在化してきている。