脆性材料の小径深穴貫通加工の限界領域に挑hだ四方山話－L／D＝200残肉厚t 0.1 Φ0.5×Φ0.3×60Lは可能か？

摘要

図面形状の総型電極を転写させる事を基本とする形彫り放電加工法は汎用工具を用いず，専用工具を自作してからの対峠断面加工となるため，特殊加工の中でも最も技術の習得が難しく，データベース依存型学習法では限界がある．弊社では独自の理論を体系化して「高速·高品位·高精度化技術」の確立に成功している．その一例として，図1に示すロケット用燃料噴射ノズルの加工がある．15～17度の傾斜のある面に対して斜めに小径深穴加工を行うため，機械加工ではバリが発生し，要求精度0.0025mmの高品位·高精度対応は困難である．0.0001度の超高精度な傾斜角度と，360度を4，320分割の5分単位で精密割出可能な傾斜割出治具を用いて，非接触で力のかからない工法の放電加工による微細穴加工を行っている．工具電極も任意の最適サイズに機上成形する方法を用いてことから，超精密加工を可能としている．