高容量化リチウムイオンポリマー電池の開発

摘要

近年、携帯電話をはじめとするIT関連機器の飛躍的な成長と普及が進hだ背景には、リチウムイオン電池の登場と進展が不可欠な要素であったといえる。 各種電池の中で絶対的な高エネルギー密度を有するリチウムイオン電池は、搭載機器の小型·軽量化を可能にするばかりでなく、高い信頼性·安全性を獲得することによって、確固たる地位が築かれている。 当社は、アルミラミネート外装を採用したリチウムイオンポリマー二次電池（以下LIP電池）を開発し、商品化を進めてきた。 LIP電池は、内部ガス発生による電池膨れや漏液を抑制するポリマーゲル電解質の採用によって実現され、金属缶外装で構成されるリチウムイオン電池（以下LIB電池）と区別される。 LIP電池の特徴は、軽量化、薄型化が可能であるとともに形状自由度が高いことにあるが、最近の加速的に進む搭載機器の新機種·高機能化に対応しやすい点では、形状自由度が最大の特徴となってくることが予想される。当社は1998年、携帯型ICオーディオプレーヤー用に世界最薄のLIP電池を商品化し、以来、高機能セパレータの開発を進めることによって携帯電話用途等への展開を進めてきた。