企業と混相流：nanoGALF技術を用いたナノバブル発生装置の開発

摘要

ナノバブルはマイクロバブルとあわせて、日本固有の技術としてその発展が期待されており、化粧品、薬品、医療、食品、半導体や植物育成等、幅広い分野での応用が考えられる［1］。マイクロバブルは一般的に数分で浮上して消滅してしまうのに対して、ナノバブルは数ヶ月にわたって残存するとされており、水に溶解しにくい気体を水中に閉じ込める効果などのナノバブルの特性を活かした応用が期待されている。当社は超微細気泡生成技術GALF（GAs Liquid Foam：ギャルフ）を独自の流体制御技術として1990年から環境分野応用装置用に開発し、約20年間にわたり水質浄化、土壌浄化、農業応用、ペット洗浄、最近では太陽電池ウエハ枚葉剥離装置等、幅広い分野において200 例を超える様々なアプリケーションに装置を適用してきた。今回、新分野を切り拓くための研究開発に寄与すべく、ナノバブル発生に特化して開発したのが「nanoGALF（ナノギャルフ）」である。