生産予想が下方修正されたものの、2 015年

摘要

生産予想が下方修正されたものの、2 015年の世界の穀物生産は世界の榖 物利用をほぼ満たすに十分であり、現 在大きく膨れ上がっている在庫はごく 一部が必要とされるにすぎない。現時点で2015年の世界の穀物生 産は25億2,700万トンと予想され、以 前の予想を260万トス2014年の記 録を3,390万トン（1.3%)下回ってい る。今月の下方修正の大部分は、トウ モロコシおよび小麦の生産予想が下 方修正されたことの反映であり、大麦 の生産予想は上方修正され、コメの生 産予想には変化がない。2015年の粗 粒穀物生産予想は、現時点で13億1 00万トンで、先月の予想から約100万 トン減、2014年から3,230万トン（2.4 %)減となっている。今月の修正の大 きな要因は、中国で天候不順のため卜 ゥモロコシの生産予想が500万トン下 方修正されたことであるが、それでも 中国のトウモロコシ生産は史上最高と なると予想される。他方、ブラジル、メ キシコ、米国ではトウモロコシの生産 予想は上方修正された。世界の大麦の生産予想も11月から140万トン上 方修正され、そのほとhどはョ一口ッ パ連合（EU)での生産予想修正による。すでに収穫のほとhどが終わった小麦を見ると、現時点で世界生産は7億 3,500万トンと予想され、"月の予想 よりごくわずかに減少したとはいえ、20 14年を若干上回っている。今月の下 方修正は、主としてパキスタン、ブラジ ル、アルゼンチンでの天候不順の影響 である。4億9,140万トンとなったFAO の2015年の世界のコメ生産予想（精 米べ一ス）は、先月の予想からほとhど 変化がないが、前年比で約300万トン、 0.6%の減少となった。