食品企業の社会的責任--食品中小企業のための行動指針--情報公開と説明責任

摘要

平成十九年度の国土交通商白書が発行された。ここで注目すべきことは水資源問題が重要な課題のーつとなっていることである。従来は水資源の量の確保が中心課題になつていたが、地球温暖化が進行することを前提に量と質、地下水と地表水の有効利用などの施策が重点施策として掲げられている。また環境対策および食糧問題にも触れられ、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)第四次報告書に整合した内容となつていることが今回の大きな特徴である。そこで温室効果ガスと水資源との関係をまず整理してみょう。温室効果ガスの増大によつて大気中の熱吸収量が増え、気温の上昇が起こりその結果、水温の上昇、海水の熱膨張、蒸発散量の増加が連続的に起こつてくる。またその影響は降水量の変動(渴水または集中豪雨などの可能性を含む)、積雪量の減少、河川流量の減少、飲料水の需要拡大、作物の蒸発散量の増大、貯水量および流量の減少による水循環の停滞、水質悪化、海水の熱膨張による海面上昇などとなつてマイナスの効果を及ぼす可能性が強くなつてくることである。