ラッキョウに含まれる水溶性食物繊維「フルクタン」を活用した高機能食品開発への取り組み

摘要

福井県の北西部（坂井市から福井市の一部）に広がる三里浜砂丘は「花らっきょう」（小粒の甘酢漬）の産地として知られている。 この甘酢漬の製造工程では、規格外や、端切れ、鱗片が多く廃棄され、その量は原料の40％に達し、県内だけで年間800tにのぼると推定される。 このため、これまでにも福井県ではラッキョウ加工残さの有効活用について様々な検討が行われてきた。 その過程で、①ラッキョウは食物繊維を多く含むこと、②そのほとhどが果糖の重合物であるフルクタンであること、③従来から植物のフルクタンとして知られているイヌリンとは性質が異なり、冷水によく溶けることなどが明らかとなり、このフルクタンの機能性食品素材としての可能性について検討することとなった。