農水省委託バイオ燃料変換技術開発プロジェク卜 -社会トレンドと技術開発の現状-

摘要

食糧を変換して自動車燃料とする取組は、 以下の化学反応の特質を生かす熱力学的には 妥当な手段に基づいている。この反応は反応熱をほとhど発生させずに糖質の持つ発熱量の97%が液体のエタノール に保存される、効果的なエネルギー変換技術 である。これを触媒する酵母などの微生物は この反応の結果として僅かのエネルギーで変 換し、理論的収率の90-95%のエタノール変 換を進める。収率の変動は菌体ロス分による ものであるが、実用的な工業生産はこの低い レベルにある。デンプン質ゃ糖質を飲料、食 産業や工業原料、衛生、医療、あるいは燃料 用途のエタノールに変換する、人類の文明の かなり早い時期からの所産でもあって、ある種の文化的価値を成してもいる。