持続的な施設野菜生産に不可欠な害虫の物理的防除技術

摘要

昨今、消費者により安全、安心な農産物が強く求められ、また、地球規模の環境負荷軽減の必要性から、化学合成農薬の削減に向けた総合的有害生物管理（IPM）の取り組みが活発化している。 物理的防除技術はその中で重要な位置を占めている。 物理的防除技術は耕種的防除技術とともに、古来の農法における主要な防除技術であった。 化学合成農薬の開発、普及により、1950年代には一旦忘却されたかに見えたが、殺虫剤抵抗性の発達にともなって復活し、1980年代から積極的に活用、普及されるようになってきている。