スパン表によるスギ平角材の住宅梁への利用促進

摘要

本所では昨年度，スギ平角材の利用促進を日的として，「熊本県産スギ横架材のスパン表Ver1．1」という冊子を作成し，（社）熊本県木材協会連合会の協力を得て発行しました。 本稿では，その目的や概要についてご紹介します。 熊本県内における構造材の利用状況について調査した結果によると，木造住宅の構造材のうち，梁桁の材積割合は5割程度を占めています（表①）。 しかし，表②に示すように，管柱におけるスギ材の割合が7剤程度を占めるのに対して，梁桁におけるスギ材の割合は3割程度となっています。 特に，図①に示す4m梁材の樹種別割合を比較すると，スギが多く利用されているのは150mm以下の比較的断面の小さな製材品であり，それより材せい（梁など横架材の上端から卜鵜までの高さ）が大きくなるとベイマツなど他の樹椎の割合が高くなっています。さらに，最近では外国産の集成材の割合が高くなっていることが予想されます。