ダリム童話と日本の昔話の比較 一グリム童話に登場するTeufelの像と日本の昔話に登場する鬼の像一

摘要

鬼には角や牙、爪があったりするが、Teufelにはない。馬の足がTeufelの印である。鬼 の色は赤が基本で、青、黒、白だが、Teufelは黒色しかいない。鬼は女の鬼がいる力、Teufelに 女はいない。鬼は大きく力強い大人（鬼女は年寄りも）である力、Teufelは大男はおらず、年寄 りで小人のィメ一 ジが強い。鬼は腕力が強く 、頭が弱いが、Teufelには超人的な知識を持つもの も数々いる。鬼は打出の小槌や万里車、飛び蓑、隠れ蓑、生き鞭、死に鞭、宝物など夢ある物を 持ち、それらが人間の手に渡り、人々に幸福をもたらすが、Teufelの持ち物はお金しかない。鬼 は人間の生活圏に現れることが多い力、Teufelが人家に現れることはない。鬼の住処は山、鬼が 島、鬼の家、穴、天井、地獄などである力、Teufdはほぼすベて地獄に住む。Teufelは金をちら つかせ、貧しい者に接近し、契約を結び、魂を奪おうとする。こhな鬼は一匹もいない。Teufel は悪人の魂を奪い、地獄に落とすことで、善人を救い、悪人を罰す神の役割をも果たしている。 こhな鬼もいない。鬼は女を浚い、妻にし、子をもうけたりするが、そhなTeufelはいない。 鬼は人を食うし、食う場面もあるが、Teufelは人を食うと想像させるものが一匹いるだけで、原 則人を食わない。Teufelは神の対概念で、神に反対し神と闘うが、鬼が神や仏の対概念であるこ とはない。総じて、鬼は人間的で地上的で非宗教的であるが、Teufelは超人間的、地下的、来世 的、キリスト教的な存在である。