メロソ蓑化えそウイルス（Melon yellow spot virus) よるキュウリ（Cucumis sativus）の黄化えそ病

摘要

1995年に高知県内のキュウリで，菓に明瞭なえそ斑点，黄化とモザイクを生じる病害が発生した（Fig．1），羅病植物からは特定の菌類や細菌類が検出されず，汁液接種によって健全キュウリに原珠と同じ病徴が再現されたことから，ウイルスによる病害であることが示唆された．キュウリに感染し病害を引き起こすウイルスとして，日本ではこれまでに，キュウリモザイクウイルス（Cucumber mosaic virus），キュウリ線斑モザイクウイルス　 (Kyuri green mottle mosaic virus)，ビートシェードイエロースウイルス（Beet pseudoyellows virus, 旧Cucumber yellows virus），ズッキーニ黄斑モザイクウイルス（Zucchiniyellow mosaic virus），カボチャモザイクウイルス(Watermelon mosaic virus, 旧Watermelon mosaic virus)，スイカ灰白色斑紋ウイルス（Watermelon silver mottle virus）, べべイア輪点ウイルス(Papaya ringspot virus）が報告されている.　 しかし，キュウリにおける病徴や血清反応，電子顕教鏡観察の結果などから，本病書の病原はこれらのウイルスとは異なると考えられた．そこで，病原ウイルスを分離し，その性質を調べた．