有害有機物による土壌汚染とバイオリメディェーショソ. 2．トリクロロエチレン汚染とリメディェーショソ技術

摘要

現在，汚染した環境を修復する技術としてバイオリメデイエーショソ（Bioremediation）技術が注目されている．バイオリメディェーショソ技術とは，生物機能を活用して汚染した環境を修復する技術である．生物を用ぃる環境浄化技術として，これまでに排水処理や有害物質分解微生物の開発等の多くの技術開発がなされてきた．しかしながら，最近の環境汚染は，トリクロロエチレンやテトラクロロエチレン等の揮発性有機塩素化合物による地下水汚染，また船底塗料や漁網塗料で使用されている有機スズによる魚介類や底質の汚染，タンカー事故やバラスト水，廃油による沿岸域の油汚染，さらに工場跡地等におけるカドミウム，水銀等による重金庫汚染等の低濃度，広範囲な地球規模の汚染あるいは土壌汚染等が問題となっており，これらの汚染の浄化には従来の物理化学的処理では対応が困難なため，バイオリメディェーション技術の活用が期待されている．