火山灰土壌での「播種条下局所施用」による タマネギ直播栽培におけるリン酸肥料減肥法

摘要

我が国のタマネギの輸入量は，2012年度342， 292t (農 林水産省，2014)で，国内出荷量の概ね3割に当たる.ま た，輸入品が国内の加工、業務用需要に占める割合は， 2000年度の36%に対して2010年度には53%に増加して いる（小林，2012).特に，加工タマネギは，生産量の拡 大に加えてコスト低減も必要であり，直播栽培や減肥栽培 のような低コスト生産技術の開発を進める必要がある.現 在，タマネギは，行政などが策定した作付面積のガイドラ ィンに沿って作付けされているなかで加工、業務用野菜の 輸入が増加傾向にあり，また，消費者の国産野菜への関心 の高まりをうけた国産需要に向けて加工、業務用タマネギ の作付面積の指標が北海道内で400ha拡大された.火山 灰土壌が広がる畑作地帯の十勝中央部でも作付面積の指標 が確保され，その一部に直播栽培が導入されている.