沖合底曳網におけるァカムッとマアナゴに対する コッドエンド選択性に及ぼす角目網ウィンド一の効果

摘要

日本海西部海域の沖合底曳網（2艘曳き）では，魚種， 時期，漁場によつては漁獲物内の小型個体の割合が高く なる。日本海西部、九州西海域底曳網漁業（2そうびき） 包括的資源回復計画では，現状の漁獲努力量を削減する とともに，こうした小型魚の獲り控え等により，有用底 魚資源の減少に歯止めをかけ，単位漁獲努力量当たりの 漁獲量を引き上げることが目標とされている。例え ば，日本海西部海域における沖合底曳網漁業（2艘びき） によるァカムッDoederkinia berycoidesは，1996年の漁 獲量が138トンであり，市場では高値で取引されるも のの副次的な漁獲対象であった。その後，1999年から当該魚種を対象とする操業が行われるようになり，2004年には漁獲量が500トンと8年間で4倍近くまで 増大した。しかし，日本海南西海域におけるァカムッ の成熟体長（雄全長20cm，雌全長28cm)に対して， この海域で漁獲されるァカムッの多くは成熟体長に達し ていない1，2歳魚（全長17 cm以下）が占めている。